もしも願いが3つ叶うならどうしますか?「人生で大切なこと」が学べます。

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byMoyan_Brenn

 

私は浪人中だ。

 

大学受験に失敗して、何となく予備校に通いながら勉強をしている。

 

彼女もいないし、趣味もないので、

 

予備校時間の以外は自宅で過ごすことが多い。

 

 

いざ自宅で勉強しようとすると、

 

つい漫画を読んでしまい、あっという間に時間が過ぎていく。

 

 

ダメだと思いつつも、夢のような世界に浸れるのでやめられない。

 

漫画では「願いごとを何でも3つ叶えてくれる」なんて話もあるが、

 

本当に叶えてくれるなら叶えて欲しい。

 

 

「じゃあ、叶えようか?」

 

 

突然、部屋の中から声が聞こえてきた。あたりを見渡すと誰もいない。

 

 

「ここだよ。ここ」

 

 

部屋の天井を見上げると、野球ボール1つ分ぐらいの大きさなのに、

 

タンクトップと短パン姿のマッチョなおじさんが浮いていた。

 

明らかに怪しかった。

 

 

「誰ですか?」

 

「かみさまだよ。か・み・さ・ま」

 

「本当に?うさんくさい」

 

「よくみなさい。わっかがついているだろ」

 

「あまりにもベタ過ぎじゃ・・・」

 

「信用しないんならいいよ。帰るから」

 

「いや、ちょと待って。もう少し話そうよ」

 

「そうか。少しだけいようかな。お前のために来たんだし」

 

「そうなの?」

 

「だって、お前は悩んでいるだろう?」

 

「悩んでいるというか悩んでいないというか・・・」

 

「どっちなんだ?もう帰るぞ」

 

「いや、悩んでいます。悩んでいます。むちゃくちゃ悩んでいます」

 

「そうなのか?」

 

「本当です。何もかもうまくいなくて・・・」

 

「それは大変だな。だからやってきたんだけど」

 

「ありがとうございます。ちなみに本当に叶えてくれるんですか?」

 

「本当だよ。何でも叶えられるよ、ボクなら」

 

「本当ですか?じゃあ、ボクの望みを叶えてくださいよ」

 

「どうしようかな〜さっき疑われたし・・・」

 

「そこをなんとか」

 

「3つだけ叶えてあげよう」

 

「そんなにいいんですか?ありがとうございます!」

 

「じゃあ、1つめは何だ?」

 

 

お願いしておきながら自分の願いをすぐに言えなかった。

 

やりたいことがないからだ。

 

これまで私は何も目標もなく生きてきた。

 

 

そして、充実しているまわりの人を羨むだけで、何もしようともしなかった。

 

そんな自分が情けないと思いつつも、今まで読んだ漫画を思い出しながら、

 

神様に願いを伝えることにした。

 

 

「不老不死になりたいです」

 

「なんか子供みたいな願いだな。その他はないのか?」

 

「すみません!今は思いつきません。残り2つは後でも良いでしょうか」

 

「わかった!そうしよう。では、まず1つ目の願いを叶えよう」

 

神様は目を閉じて念じているようだった。

 

「はい、終わり。お前の願いを叶えた」

 

「えっ!もう叶ったのですか?」

 

「そうだよ」

 

「でも、全然わからないのですが・・・」

 

「ともかく、忙しいので帰るから」

 

「えっ。そんな」

 

 

神様はいなくなってしまった。

 

正直、ボクは信じられなかった。

 

いつもどおりの生活に戻り、受験勉強をしていた。

 

 

いつしか大学へ合格することに夢中となり、神様への願い事を忘れていた。

 

勉強の末、何とか第3志望の大学に入れることに。

 

浪人しても第一志望の学校に入れない。自分の人生を象徴しているようだった。

 

神様のへ願いが叶ったと思ったのは30歳になった時だった。

 

 

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jmtimages

 

大学では文学部で英語を専攻し、卒業後、

 

社員数500人程度の中堅の専門商社に就職した。

 

 

海外出張に行ったときのこと。

 

出張先のアフリカで恐ろしい感染症が流行していた。

 

致死率は88%。

 

 

現地で一緒に働いていた同僚が感染して亡くなっていた。

 

私も病院で検査を受け、感染はしていたが、幸いにも助かった。

 

運が良いとしかいいようがない。

 

その頃、よくまわりに言われていたことがあった。

 

 

「おまえ、若いな」

 

 

そのように指摘する同級生達は私よりも老けていた。

 

白髪が増えていたり、髪が薄くて頭皮が見える人もいた。

 

年齢を重ねると、見た目にその人の生き様が出てくる。

 

 

「もしかすると・・・」

 

 

自分の部屋でビールを片手にテレビを見ながら、

 

不老不死について考えていると、突然、神様が私の目の前に現れた。

 

 

「久しぶりだな。お前、信じていなかっただろう」

 

「えっ」

 

「本当にお前は不老不死になったんだよ」

 

「信じられませんが・・・」

 

「たいていお前と同じような願いをするやつがいるが信じない」

 

「私と同じ人がいたのですね」

 

「考えることはみんな一緒だ。そういえば、あと2つの願いはどうする?」

 

 

本当に願いが叶うと思っていなかったので、

 

真剣に考えようと思い始めていた。

 

 

「すみません!もう少しだけ待ってくれませんか?」

 

「わかった。何かあったら呼んでくれ」

 

「呼ぶっていってもどうすればいいのですか」

 

「必要な時に来るから心配するな」

 

「わかりました」

 

 

あっという間に神様はいなくなった。

 

ずっと生きられることがわかると、

 

少しだけ心の余裕が生まれたような気がした。

 

 

いつも仕事をしていると「忙しい」というのが口癖だった。

 

 

しかし、今の私には時間がたくさんある。

 

もう時間を気にしなくてもいい。

 

「時は金なり」ということわざもあるが、

 

一番大切なのは「お金」だ。

 

 

もっとお金を稼ごうと思った。

 

凡人の私がまわりの人より稼ぐためには努力するしかない。

 

1日20時間ぐらい働くことにした。

 

 

正月以外は1日も休まなかった。

 

すると少しずつ仕事のコツがわかり、

 

目に見える形で結果が出てきた。

 

 

65歳になる頃。

 

ほとんど同期は定年退職をしていたが、

 

私は社長になっていた。

 

 

その頃、あまりにも見た目が若いので、

 

不思議に思う人も出てきた。

 

しかし、昔に美魔女ブームもあったことから、

 

それほど問題にはならなかった。

 

むしろ「どうしたら若くいられるのですか?」と聞かれたくらいだ。

 

 

会社の同期は定年退職後、

 

病気を患い、どんどん亡くなっていった。

 

働きすぎて体を壊したときにも感じたが、

 

「何をするにしても健康が一番大切だ」と思った。

 

 

たとえ若くても、死ぬことはなくても、病気にはなる。

 

 

ずっと社長を続けた。

 

しかし、100歳になっても会社にいると嫌がる役員も出てくる。

 

たたでさえポストが少ないのに、私がいると出世できない。

 

 

そこで100歳を機に会社を辞めることにした。

 

 

約80年間、同じ仕事を続けることにより

 

「継続は力になること」を学んだ。

 

石の上にも3年と言うが、3年よりも5年、

 

5年よりも10年続けたほうが自分のタメになる。

 

 

仕事を80年続けることで、ようやく天職だと思った。

 

 

結局、今取り組んでいる仕事が天職かどうかなんて、

 

あとから振り返ってみないとわからない。

 

まずは目の前の仕事に一生懸命取り組むこと。

 

 

誰にでもできるような仕事であっても、

 

真剣に取り組み、経験を積み重ねることで大きな違いが生まれる。

 

 

退社後、転職しようと考えたが、求人は65歳までばかり。

 

仕方がないので、とりあえず仕事を休むことにした。

 

 

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love40mp

 

 

仕事ばかりしていて運動不足だったので、スポーツに挑戦することに。

 

テレビで活躍している日本のプロテニス選手を知り、テニスを始めた。

 

仕事を通じて学んだことだが、まず、優秀な人を真似て、学ぶことが大切。

 

専属のコーチを雇い、毎日テニスの練習をした。

 

すると、年齢別のテニス大会で勝てるようになった。

 

 

それだけでは満足できなかった。

 

テニスの四大国際大会の一つである、

 

ウィンブルドン選手権で優勝することを目指した。

 

まわりの誰もが「無謀だ」「お前にはできない」と言った。

 

私は聞く耳を持たなかった。

 

そのような人は自分ができないから、諦めて欲しいのだと思った。

 

 

自分の人生は自分で決めるもの。

 

 

本格的にテニスを学ぶためにアメリカへテニス留学をすることに。

 

全寮制のテニススクールに通い、一流のコーチ陣に鍛えてもらった。

 

 

それから20年後。

 

 

ついにウィンブルドン選手権で優勝することに。

 

優勝するまでとても長かった。

 

初めて挑戦したときには1回戦負けだった。

 

次の年は2回戦まで。

 

 

何度も何度もくじけそうになった。

 

それでも諦めなかった。

 

 

会社の経営を通じ、成功するまで挑戦し続ければ良いことを知っていたからだ。

 

試合に負ける度にバスケットボールの神様「マイケルジョーダン」の言葉を思い出した。

 

 

「9000回以上シュートを外し、

 

300試合に敗れ、

 

決勝シュートを任されて26回も外した。

 

人生で何度も何度も失敗してきた。

 

だから私は成功した」

 

 

このとき、私は120歳だった。

 

120歳になると「大還暦」というらしい。

 

ギネスの世界記録保持者は122歳らしいが、

 

3年後、記録を塗り替えることになった。

 

 

 

肉体的な限界はないものの、

 

他にもやりたいことがあるため、あっさりとテニスは引退した。

 

 

しかし、時が経つにつれ、

 

どうしても優勝した時の達成感や感動が忘れられなかった。

 

 

同じスポーツで同じ感動を得るのは難しいと考え、水泳にも挑戦した。

 

また、テニスと同じようにその道のプロから学びながら練習する。

 

 

テニスで体を鍛えていたので、

 

水泳をマスターするのに時間がかからなかった。

 

 

どんな経験も無駄になることはなく、

 

一生懸命努力した経験は他の分野でも役立つことが多い。

 

 

10年もすると、世界選手権でバラフライ、自由形、平泳ぎの3種目で優勝。

 

夏のオリンピックでは同じ3種目で金メダル。

 

 

それから新しいスポーツに挑戦することが楽しくなり、

 

陸上、柔道、フェンシングなど挑戦して金メダルを獲得した。

 

 

金メダルを獲得した数はギネス記録にもなった。

 

でも、どうしても陸上の短距離走は勝てなかった。

 

 

100メートルを10秒きることはできないし、

 

ジャマイカの選手にはどうしても勝てなかった。

 

肉体的な限界があるのかもしれない。

 

 

努力できることが才能だと思っていたが、

 

このとき「努力の限界」を知った。

 

しかし、1つ言える事は、努力しなければチャンスはつかめない。

 

あとは自分の活躍できる場所を見極めることが大切だ。

 

 

色々なスポーツにチャレンジをしているうちに、

 

すでに私は200歳となっていた。

 

あらゆるスポーツを通じて、極めるコツをつかんだ気がした。

 

 

「1万時間以上練習すること」

 

 

これぐらい練習すれば世界でも戦えるようになる。

 

天才について研究した学者も同じようなことを言っていた。

 

スポーツにかぎったことではないのかもしれない。

 

 

 

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jaredpolin

 

 

私は「もっと有名になりたい」と思った。

 

もうお金には興味がなかった。

 

スポーツで稼いだ優勝賞金やスポンサー契約により、

 

お金を使い切れないほど稼いでいた。

 

 

とても安易だが、カラオケが好きだったので、

 

歌手を目指すことにした。

 

目標は紅白出場。

 

 

自分では作詞・作曲ができないため、

 

有名プロデューサーに依頼することに。

 

自分のできないことは人に任せたほうが良い。

 

 

自分の人生をテーマとした曲がよいと思い、曲名は「ありのままに」

 

 

これまでスポーツで培った人脈を活用して、

 

積極的に自分からメディアに登場してCDを売り込むことにした。

 

 

もともと私は歌が好きなだけで、それほど歌唱力はない。

 

そのため、面白半分にCDを購入してくれた人はいたが、

 

なかなかヒットはしなかった。

 

 

CDショップに立ち寄り「どうしたら売れるのだろう」と

 

自分のCDを眺めていると神様が現れた。

 

 

「なかなかCDが売れないみたいだな」

 

「そうなんです。どうしたらよいのか」

 

「それだったら、ミリオンセラーになるようにするか。まだ願いは残っているだろう」

 

「なんかもったいないような」

 

「そうか。ちなみにお前はゴッホとピカソの違いってわかるか」

 

「どちらも天才的な画家ですよね。強いて言うなら、ゴッホは死んでから作品が売れて、ピカソは生きているうちに作品が売れたことでしょうか」

 

「そうだな。ピカソは絵が売れてお金持ちとなり、ゴッホは一生貧乏だった。ゴッホなんて生きている間に売れた絵はたったの一枚とも言われている。それでは何でそのような違いが生まれたのかわかるか?」

 

「生きている間に自分の作品を認めてくる人がいるかどうかでしょうか?」

 

「あともう少しだ」

 

「すみません。わかりません」

 

「ピカソは絵を売るための努力を惜しまなかった。新しい絵を描くと、数十人の画商を呼んで展覧会を開き、絵に込められた物語や作品を生み出すための苦悩など語っていた。人は『モノ』を買うのではなく、そこにある『想い』や『物語』にお金を払うと知っていたからだ」

 

「『想い』や『物語』を売るのですね。ピカソがそんなに売る努力をしていたのは意外でした」

 

「ピカソの場合は売るだけではなく、作品数もすごかった。生涯に14万点もの作品を残していたとも言われる」

 

「ただでさえ作品が高く売れるのに、それだけの数があれば大金持ちなりますよね」

 

「ともかく絵に限らず、いくら製品が素晴らしくても、知られなければ売れない。技術者に多いが、良い製品さえ作れば売れるなんて大間違いだ」

 

「勉強になりました。頑張ってみます」

 

「筋トレで忙しいから帰るな。残りの願いが決まったら呼んでくれ」

 

 

自分を売るための努力を惜しまないようにすることにした。

 

金メダルを獲得してからは講演依頼を受けることが増えていたので、

 

時間の許す限り引き受けることにした。

 

 

ありがちだが、よく話していた講演テーマは「必ず夢は叶う」。

 

金メダルを獲得するための苦労、その時の想いを話していた。

 

そのような話に絡めながら自分のCDについても触れ、

 

講演会場でCDを販売した。

 

 

地道に販売を行っていたが、

 

それでもCDはなかなか思うように売れなかった。

 

 

仕方がなく自分のCDを独りで買い占めて、

 

ミリオンセラーを達成することにした。

 

金メダリストが歌手になったという話題性もあり、

 

その年の紅白歌合戦の出場歌手として選ばれることになった。

 

 

しかし、いざチャンスが巡ってきても、心の準備が出来ていないことは多い。

 

 

「本当に人前で歌う資格があるのか」と思い始めるようになり、

 

急に紅白歌合戦に出場するのが怖くなってきた。

 

 

少しでも不安をなくそうと、毎日、ボイストレーニングを行い、

 

人前で歌っても恥ずかしくないように練習した。

 

 

しかし、いくら努力しても大舞台となると別だ。

 

紅白歌合戦は生放送。

 

 

プレッシャーに耐え切れず、結局、口パクで乗り切ることにした。

 

すると、それが視聴者にばれてしまい、インターネット上で叩かれることに。

 

 

何でも夢を叶えてしまう自分をよく思わない人多い。

 

昔の自分であれば嫉妬していただろう。

 

しかし、今なら思う。

 

 

「妬むくらいなら、その時間をほかのことに使ったほうがいい」と。

 

これ以上騒ぎにならないように、すぐに記者会見を開くことにした。

 

 

記者から私があまりにも若すぎること、

 

交友関係など全く関係ないことを追及されることも多く、

 

時には聞こえないフリをしたり、泣いて、その場をしのいだ。

 

 

何かやましいことをしたら、必ずばれるものだ。

 

特にうまいかないときこそ、結果を求めて焦ってしまう。

 

誰でも生きているうちに評価されたい。

 

 

私はたくさん時間があるはずなのに

 

「有名になりたい」という欲望に駆られ、

 

冷静に判断できなかった。

 

「人の欲望は果てしない」と思った。

 

 

100年も経つと、誰も当時のことを知っている人がいなくなった。

 

しかし、今でもインターネット上にバッシングの記事が残っているため、

 

検索エンジンの運営企業に削除依頼している。

 

 

一度失った信用を取り返すには時間がかかる。

 

 

最初からやましいことをしないのが一番だ。

 

そして、楽して成功しても意味がない。

 

あらゆる分野で成功してきたが、

 

ふと寂しい気持ちになることが多くなった。

 

 

もう私の知り合いや同級生はこの世にいなかったからだ。

 

一緒に楽しめる人がいないことほど寂しいことはない。

 

 

 

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guillaume.m

 

 

今まで「自分の時間が欲しい」と思っていたので、

 

一人でいることは苦ではなかったが、

 

心の支えになるような家族が欲しいと思うようになった。

 

 

今さらだが、婚活をすることにした。

 

正直、お金もあるし、有名だったので女性からモテていた。

 

女性はステータスに弱いのだと思った。

 

 

「『低姿勢、低依存、低リスク、低燃費』の4低が良い」

 

 

と言われる時代もあったが、いつの時代も「3高」が人気だ。

 

 

「高学歴・高収入・高身長」

 

 

しかし、私は高学歴でもないし、高身長でもない。

 

私の一番のセールスポイントは高収入だ。

 

 

ただし、高収入の人がモテる理由はお金だけではない。

 

何よりも自信があるからだ。

 

自分さえも信じない自分を他人に信じてもらえることはない。

 

 

たとえ「根拠のない自信」だってかまわない。

 

まずは自分を信じること。

 

たいてい自信は何か成し遂げたときに生まれる。

 

 

私には自信があった。

 

 

だけど、1つだけ恋愛がうまくいかない問題がある。

 

「年齢」が高すぎることだ。

 

自分の年齢を言うと、相手の女性が引いてしまう。

 

 

「どうして女性は相手の年齢を気にするのだろうか」

 

 

価値観が合わない、生理的に難しいなど理由は考えられる。

 

何よりも「相手が先に死んでしまうから」かもしれない。

 

 

しかし、私はずっと若いし、死なない。

 

 

むしろ、相手のほうが歳をとり、先に死んでしまう。

 

相手に不老不死のことを伝えることができず、

 

女性を口説こうと思ってもうまくいかない。

 

 

いつものように合コンが終わり、

 

自宅に向かいながら「今日も収穫はなかった」と反省していると、

 

また神様が目の前に現れた。

 

 

なぜか、隣には神さまと同じぐらいのサイズのかわいらしい女性がいた。

 

神様は馴れ馴れしく、その女性の肩に手を回しながら声をかけてきた。

 

 

「なかなか結婚できないようだな」

 

「そうなんですが、その隣にいるのは誰ですか」

 

「天使だ。かわいいだろう」

 

「そうですね。ちなみに彼女なんですか?」

 

「と・も・だ・ち」

 

「そうは見えないですけど」

 

「それはともかく、なかなか婚活がうまくいかないみたいだが。結婚相手を探してやろうか」

 

「そんなこともできるのですか」

 

「お前が『理想の人と結婚したい』と願い事をすれば、今すぐにでも結婚できる。お前の理想の人はどんな人だ?」

 

「そうですね・・・」

 

 

神様にタイプを聞かれてすぐに回答できなかった。自分の理想の人がわからなかった。

 

 

「タイプがわからないのに、ゴールも明確ではないのに婚活を頑張っていたのか」

 

「結婚というゴールはありましたが、具体的にどのような人と結婚したいかまではイメージできませんでした」

 

「ゴールを具体的にイメージできないと達成することはない。たとえ運命の人が目の前を通り過ぎても、どのような人かわかっていなければ気づきもしない。そもそもどこに辿りつけばいいのかわからなければ、頑張れないだろう」

 

「確かにそうですね。恋愛はスポーツと違ってコーチを雇うわけにいかないですし、難しいですね」

 

「そうかもしれないな。でも、今のお前はどんな人と結婚したいのかイメージできないので願うことさえできないな。とりあえず、自分で頑張れ!」

 

「わかりました」

 

 

神様は天使とイチャイチャしながら去っていった。

 

自宅に帰って、理想の女性のタイプを考えてみた。

 

 

「やさしい」「明るい」「笑顔が素敵」

 

 

どれもよく聞かれるものばかり。

 

いくら考えても自分のタイプがわからない。

 

時間だけはたくさんあったので、毎日、毎日、いろいろな女性に会うことにした。

 

女性と会うたびに

 

 

「どうして自分はダメだと思うのか?」

 

「どうして自分はどうして良いと思うのか?」

 

 

を考え、そうしているうちに理想の女性像が見えてきた。

 

しかし、自分のタイプがわかっていても、

 

相手がどのように思うかはわからない。

 

 

何度も何度も女性に振られ続けた。

 

女性から「ダメよ〜ダメダメ」と言われたとしてもアタックした。

 

すると、付き合えることだってあった。恋愛は押してみることが大切。

 

 

心理学には好意の返報性という考えがあるが、

 

人は好意を伝えれば相手がそれに応えてくれて好きになってくれるというもの。

 

ただし、あまりにもしつこいと反対に嫌われる。

 

 

相手が何を求めているのかを見極めることだ。

 

アップルの創業者スティーブジョブズは恋愛についてこのように述べていたことがある。

 

 

「美しい女性を口説こうと思った時、

 

ライバルの男がバラの花を10本贈ったら、

 

君は15本贈るかい?

 

そう思った時点で君の負けだ。

 

ライバルが何をしようと関係ない。

 

その女性が本当に何を望んでいるのかを、

 

見極めることが重要なんだ」

 

 

私は100年ぐらいかけてじっくりと理想の結婚相手を探し続け、

 

ようやく奥さんを見つけることができた。

 

 

焦ってよいことはひとつもない。

 

 

じっくり時間をかけるべきだ。

 

離婚が多いのは自分の年齢や相手の年齢を気にしすぎるからだと思う。

 

相手のことをしっかりと見極めずに焦って結婚すれば、離婚につながる。

 

 

200歳ぐらいになれば、相手が何歳だろうと関係ない。

 

アラサーだろうと、アラフォー、アラフィフだろうと気にしない。

 

これまでに3万人の女性と会ったが、

 

一生で出会う人数についてよく言われることがある。

 

 

「何らかの接点を持つ人が3万人。

 

そのうち近い関係が3000人。

 

さらにそのうち親しく会話を持つのが300人。

 

友人と呼べるのが30人。

 

親友と呼べるのが3人」

 

 

まずは出会うことから始まる。結婚して思ったことは条件が多すぎると、

 

なかなか上手くいかない。

 

 

 

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Gatorgoon

 

 

結婚後、子供も出来て、息子と娘が生まれた。

 

幸せになった気がした。

 

でも、それもつかの間だった。

 

 

必ず出会いがあれば別れもある。

 

 

結婚して50年もすると、自分より先に奥さんが亡くなってしまった。

 

あまりにも自分が若いことから最期はまるで母親と息子のような関係で、

 

奥さんを介護しているような気分だった。

 

 

さらに息子や娘、孫、曾孫、玄孫まで面倒を見ることに。

 

孫たちも結婚しなくなり、家系が途絶え、家族や親戚がいなくなる。

 

寂しい気持ちを紛らわせるために再婚相手を探して、

 

結婚して、新しい家族を作る。

 

その繰りかえしだった。

 

 

何度も結婚式を開いて、何度も葬式を行った。

 

10回ぐらいもすると感動することも、涙を流すこともなかった。

 

そして、子供が生まれるたびに子育てを経験した。

 

 

最初の頃は苦労したが、3〜4回経験すると、

 

すべて何が起こるのかわかっていたので慣れたものだった。

 

初めて結婚した時の子供が一番印象に残っている。

 

 

苦労したことが一番の思い出になる。

 

 

いつしか「一人で過ごすのが楽だ」と思うようになり、

 

私はいっさい家族を作らないことにした。

 

 

もう1000歳だった。

 

 

私はお金も稼いだし、有名にもなった。

 

家族ができたこともあった。

 

 

でも、今は生きていることが辛い。

 

 

やりたいことをやり尽くしてきたはずなのに。

 

1つも後悔することなんてないのに。

 

 

何のために生きているのかわからなくなった。

 

ただ生きているだけだった。

 

 

普通の人より10倍以上生きて気づいたことがある。

 

 

時間さえあれば、やりたいことができれば、

 

人生は楽しくなると思っていた。

 

 

でも、そうではなかった。

 

 

人生は限られた時間を生きるからこそ楽しくなる。

 

ときには思うようにいかないことだってある。

 

 

でも、その苦しみがあるからこそ、

 

乗り越えたときにそれ以上の喜びがある。

 

 

一度しかチャンスがないからこそ、本気になれることだってある。

 

 

命という限られた時間をどう使うのかが人生の醍醐味なのだろう。

 

 

もう私は限界だった。

 

これ以上生きることは耐えられなかった。

 

神様に最後のお願い事をすることにした。

 

 

「神様、お願いを聞いてくれますか」

 

すると、すぐに神様は現われた。

 

「どうした?」

 

「お願い事が2つあったと思うのですが、聞いてもらえますか?」

 

「そうだったな。まだ2つ叶えていなかったな。もう必要ないと思っていたが」

 

「そんなことはありません」

 

「それで何だ?」

 

「じゃあ、1つ目は不老不死になる前の自分に、19歳の自分に戻らせてください。できますか?」

 

「そんなこと簡単だ。あともう1つは何だ?」

 

「最後の1つですが、私のこれまでの記憶を消してください」

 

「本当にいいのか?色々と楽しんでいたみたいだが」

 

「いいんです。知らないほうがよいことだってあります」

 

 

神様は目を閉じて念じると、気を失った。

 

目を開けると、私は自分の部屋の机にうつ伏せて寝ていた。

 

とても長い夢を見ていたような気がした。

 

 

いつものように受験勉強を始めることにした。

 

 

 

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