もしも願いが3つ叶うならどうしますか?「人生で大切なこと」が学べます。

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300歳までの自分が願ったこと


jaredpolin

 

 

私は「もっと有名になりたい」と思った。

 

もうお金には興味がなかった。

 

スポーツで稼いだ優勝賞金やスポンサー契約により、

 

お金を使い切れないほど稼いでいた。

 

 

とても安易だが、カラオケが好きだったので、

 

歌手を目指すことにした。

 

目標は紅白出場。

 

 

自分では作詞・作曲ができないため、

 

有名プロデューサーに依頼することに。

 

自分のできないことは人に任せたほうが良い。

 

 

自分の人生をテーマとした曲がよいと思い、曲名は「ありのままに」

 

 

これまでスポーツで培った人脈を活用して、

 

積極的に自分からメディアに登場してCDを売り込むことにした。

 

 

もともと私は歌が好きなだけで、それほど歌唱力はない。

 

そのため、面白半分にCDを購入してくれた人はいたが、

 

なかなかヒットはしなかった。

 

 

CDショップに立ち寄り「どうしたら売れるのだろう」と

 

自分のCDを眺めていると神様が現れた。

 

 

「なかなかCDが売れないみたいだな」

 

「そうなんです。どうしたらよいのか」

 

「それだったら、ミリオンセラーになるようにするか。まだ願いは残っているだろう」

 

「なんかもったいないような」

 

「そうか。ちなみにお前はゴッホとピカソの違いってわかるか」

 

「どちらも天才的な画家ですよね。強いて言うなら、ゴッホは死んでから作品が売れて、ピカソは生きているうちに作品が売れたことでしょうか」

 

「そうだな。ピカソは絵が売れてお金持ちとなり、ゴッホは一生貧乏だった。ゴッホなんて生きている間に売れた絵はたったの一枚とも言われている。それでは何でそのような違いが生まれたのかわかるか?」

 

「生きている間に自分の作品を認めてくる人がいるかどうかでしょうか?」

 

「あともう少しだ」

 

「すみません。わかりません」

 

「ピカソは絵を売るための努力を惜しまなかった。新しい絵を描くと、数十人の画商を呼んで展覧会を開き、絵に込められた物語や作品を生み出すための苦悩など語っていた。人は『モノ』を買うのではなく、そこにある『想い』や『物語』にお金を払うと知っていたからだ」

 

「『想い』や『物語』を売るのですね。ピカソがそんなに売る努力をしていたのは意外でした」

 

「ピカソの場合は売るだけではなく、作品数もすごかった。生涯に14万点もの作品を残していたとも言われる」

 

「ただでさえ作品が高く売れるのに、それだけの数があれば大金持ちなりますよね」

 

「ともかく絵に限らず、いくら製品が素晴らしくても、知られなければ売れない。技術者に多いが、良い製品さえ作れば売れるなんて大間違いだ」

 

「勉強になりました。頑張ってみます」

 

「筋トレで忙しいから帰るな。残りの願いが決まったら呼んでくれ」

 

 

自分を売るための努力を惜しまないようにすることにした。

 

金メダルを獲得してからは講演依頼を受けることが増えていたので、

 

時間の許す限り引き受けることにした。

 

 

ありがちだが、よく話していた講演テーマは「必ず夢は叶う」。

 

金メダルを獲得するための苦労、その時の想いを話していた。

 

そのような話に絡めながら自分のCDについても触れ、

 

講演会場でCDを販売した。

 

 

地道に販売を行っていたが、

 

それでもCDはなかなか思うように売れなかった。

 

 

仕方がなく自分のCDを独りで買い占めて、

 

ミリオンセラーを達成することにした。

 

金メダリストが歌手になったという話題性もあり、

 

その年の紅白歌合戦の出場歌手として選ばれることになった。

 

 

しかし、いざチャンスが巡ってきても、心の準備が出来ていないことは多い。

 

 

「本当に人前で歌う資格があるのか」と思い始めるようになり、

 

急に紅白歌合戦に出場するのが怖くなってきた。

 

 

少しでも不安をなくそうと、毎日、ボイストレーニングを行い、

 

人前で歌っても恥ずかしくないように練習した。

 

 

しかし、いくら努力しても大舞台となると別だ。

 

紅白歌合戦は生放送。

 

 

プレッシャーに耐え切れず、結局、口パクで乗り切ることにした。

 

すると、それが視聴者にばれてしまい、インターネット上で叩かれることに。

 

 

何でも夢を叶えてしまう自分をよく思わない人多い。

 

昔の自分であれば嫉妬していただろう。

 

しかし、今なら思う。

 

 

「妬むくらいなら、その時間をほかのことに使ったほうがいい」と。

 

これ以上騒ぎにならないように、すぐに記者会見を開くことにした。

 

 

記者から私があまりにも若すぎること、

 

交友関係など全く関係ないことを追及されることも多く、

 

時には聞こえないフリをしたり、泣いて、その場をしのいだ。

 

 

何かやましいことをしたら、必ずばれるものだ。

 

特にうまいかないときこそ、結果を求めて焦ってしまう。

 

誰でも生きているうちに評価されたい。

 

 

私はたくさん時間があるはずなのに

 

「有名になりたい」という欲望に駆られ、

 

冷静に判断できなかった。

 

「人の欲望は果てしない」と思った。

 

 

100年も経つと、誰も当時のことを知っている人がいなくなった。

 

しかし、今でもインターネット上にバッシングの記事が残っているため、

 

検索エンジンの運営企業に削除依頼している。

 

 

一度失った信用を取り返すには時間がかかる。

 

 

最初からやましいことをしないのが一番だ。

 

そして、楽して成功しても意味がない。

 

あらゆる分野で成功してきたが、

 

ふと寂しい気持ちになることが多くなった。

 

 

もう私の知り合いや同級生はこの世にいなかったからだ。

 

一緒に楽しめる人がいないことほど寂しいことはない。

 

 

 

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